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仕事の合間に物置きにあった「アカギ」をまた読んでいる。
やはり面白い。
相手の心理を読み、罠へと追い込んで行く読みの深さ。
相手の頭脳と技術のレベルに合わせた絶妙なる道作り。
その道の上を誘導し、最後に大きな穴に落とす。
さらに様々な偶然の出来事を織りまぜてドラマを盛り上げる。
くどい程の状況説明もあっさりした絵柄とマッチして嫌みが無い。
月間連載とはいえよくもこんな緻密なストーリーを考え出すものだと感心する。
コミックバンチ連載の「蒼天の拳」は徐々にストーリーに入り込めなくなって来た。
ある人物による殺人。殺す側と殺される側、殺人の理由やその人物達の役割の重要性は、そのつど説明されるべきなのに、必要以上に省略されてしまっている感じがする。
わかりきったことをクドクドと説明しないのは演出なのだろうけど、クドクドと説明することが、むしろドラマを盛り上げるのには重要だということをアカギを読んで感じた。
説明書やルールブックは時に省略も大事だろうが、漫画においては省略は欠損であり、欠落。
落丁にも等しいこともあると思った。
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